「個人型確定拠出年金」という用語について、解説をしていきます。
確定拠出年金には、個人型と企業型の2種類がありますが、そのうちの1つである個人型の解説です。
個人型は、認知度向上を目的として、iDeCo(イデコ)という愛称もついています。
では、この用語について、現役の独立系FPが解説をしていきます。用語解説のほか、日常に活かすポイントも合わせてお伝えしますね。
一般的な説明
まずは、「個人型確定拠出年金(=iDeCo)」の一般的な説明です。
厚生労働省のページから引用します。
個人型確定拠出年金とは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に給付を受けられる私的年金制度の一つです。
公的年金と異なり、加入は任意で、加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てをご自身で行い、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取ることができます。
厚生労働省「iDeCoの概要」より https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/kyoshutsu/ideco.html
ちなみに、愛称のiDeCoは、「英語表記の individual-type Defined Contribution pension plan」という単語の一部から構成されているそうです。
わかりやすく説明(正確性よりわかりやすさ重視)
上記の説明で、わかる方は大丈夫ですが、「拠出」や「運用益」「私的年金」など、少しわかりにくい言葉もあるので、もう少し噛み砕いて解説します。
個人型確定拠出年金は、言葉が、とても難しいですよね。
特に、「拠出」という言葉は、日常生活ではあまり使わない用語かと思います。
ですので、できる限り噛み砕いて、解説すると、
「個人の人が、加入することができる年金制度で、積み立てる(=拠出する)お金は自分で出すもの」
となります。
ここでいう個人というのは、例えば、自営業、個人事業主の人や主婦の人です。
また、積み立てるお金は、自分で出す形になりますので、国や会社が積み立ててくれるわけではありません。
積み立ても自分でやって、その後の運用先も自分で選びます。
そのため、将来、年金として受け取れる金額は、決まっていません。
一方で、積み立てる金額は自分で決めて、積み立てていきます。
ですので、「積み立てる(=拠出する)額を確定させる」という意味で、「確定拠出」という名前がついています。
わかりにくい言葉ですが、そういう言葉として決まっているので、仕方ありませんね。
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日常に活かすポイント(現役独立系FPが解説)
iDeCoは「年金」と名前が付いている通り、老後資金を準備する目的でお金を長期間積み立てていく制度です。
現在あなたが30歳の会社員だと仮定すると、今後65歳になるまで、何と35年間も!、iDeCoで積み立てを続けることができます。
そうなると特に、気をつけた方が良いものの1つが、手数料。
iDeCoの口座を開設すると「初期費用」と「口座管理手数料」がかかります。
初期費用はほとんどの金融機関が2,829円で横並びですが、
続けている限り払い続ける必要がある口座管理手数料は、最も安い金融機関で月171円、高いところだと月589円で、差額は1ヶ月あたり418円。(2023年6月現在)
数百円でも、35年続けると
ほんの数百円と侮ってはいけません。
iDeCoは一度始めたら何十年も続けていく制度なのです。
ですので、1年間で5,016円、35年間続けたら、手数料だけで、何と17万5,560円の差が付いてしまいます!
金融機関選びは慎重に行いましょう。
また、所得控除の恩恵が受けられない専業主婦(もしくは主夫)の場合、元本確保型の商品を選ぶと、手数料で元本割れしてしまう可能性があります。
運用益が非課税になるiDeCoのメリットを活かすためにも、商品は定期預金ではなく投資信託を選ぶと良いでしょう。
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