会社員の方などは、毎年12月下旬から1月末あたりになると、勤務先から「源泉徴収票」が交付されますね。
年末調整による還付金があって、思わぬ臨時収入に心躍る人もいるかもしれません。
今回は「源泉徴収」という用語について、解説をしていきます。
源泉徴収の仕組みを知ることで、払い過ぎた税金が戻ってくる可能性もあります。ここで学んだ知識を、日常生活に賢く活かしていきましょう!
一般的な説明
まずは、「源泉徴収」の一般的な説明から。
源泉徴収とは、
「会社など報酬の支払い主が、給与や報酬といった所得の支払い時に、その一部をあらかじめ差し引き税金を徴収する制度」
です。
徴収した税金は源泉所得税として、報酬の支払い主からまとめて国に納付されます。
あらかじめ、税金を納めることで、納税の手続きを簡略化し、また納税の滞りを防ぐこともできる仕組みとなっています。
わかりやすく説明(正確性よりわかりやすさ重視)
源泉徴収という用語自体は、なんとなく理解できるかもしれませんが、「なぜ、『源泉』というよくわからない言葉が使われているのか?」など、ピンとこない人も多いと思います。
なので、語源も含めて、もう少しわかりやすく、言葉を分解してみていきましょう。
源泉徴収の語源
まず、言葉の由来から解説します。
「源泉」という言葉は、「源泉かけ流し」という形で、温泉などで使われていることが多い言葉ですよね。
つまり、源泉というのは、「水が湧き出る源(みなもと)」という意味です。
そこから転じて、水だけではなく、様々な「物事や金銭(給与や報酬)の発生源」という意味になっているようです。
なので、「源泉徴収」という言葉を、噛み砕いていうと、
「【給与や報酬を受け取る人】ではなく、発生源である【払う人】から税金を集める仕組み」
です。
このため、給与や報酬を受け取る人にとっては、すでに税金が引かれた状態で、手元に入金されます。
「なんか思ったより少ないかも」と感じる理由が腑に落ちますね。
年末調整や確定申告は面倒なもの?
ただ、この源泉徴収という仕組みには弱点があります。
それは、
「税金の額を正確に計算ができない」
ということ。
なぜなら、この仕組みは、ざっくり徴収しておいて、年末調整や確定申告で過不足を精算する仕組みとなっているからです。なので、源泉徴収の段階では、本来の納税額より多く徴収されているケースがほとんど。
なので、その後に、払いすぎた税金を取り戻すために必要な手続きが、年末調整や確定申告なのです。
年末調整が面倒だからと白紙で出さず、真剣に取り組みましょう。
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源泉徴収された税金が還付される方法
源泉徴収の仕組みが理解できたところで、どのような場合に税金が還付されるのかを知っておくと日常に活かせそうですよね。
主に年末調整では、
- 生命保険や地震保険に加入した場合
- iDeCo(イデコ)を始めた場合
- 子どもが生まれた場合
- 配偶者を扶養に入れた場合
などに所得から差し引ける控除が増え、税金の還付を受けることができます。
また、
- 医療費がたくさんかかった場合
- 6ヵ所以上の自治体にふるさと納税を行った場合
は、確定申告をすることで税金の還付を受けられますよ。
源泉徴収票は再発行できる
源泉徴収票は給与総額や、所得税の源泉徴収額が記載されている大切な書類です。日常生活で提出を求められる機会が意外とあるので、大切に保管しておきましょう。
例えば、
- 転職や再就職をする時
- 住宅ローンを組む時
- 結婚して配偶者の扶養に入る時
- 子どもを保育園に入園させる時
などに必要となります。
また、万が一、源泉徴収票を紛失してしまった場合には、勤務先に依頼すれば再発行してもらえるので、覚えておくと安心ですね。
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